マイケル・シェンカー『神記録(しんきろく) ~ア・ディケイド・オブ・ザ・マッド・アクスマン~』2018年2月28日リリース | 王様ロック|キングレコード Hard Rock / Heavy Metal公式サイト
 

神記録

MSGの30周年記念のライヴから開始した

新たな“神伝説”とも呼べる
真実の記録がここにある!!

再びシーンのトップへ飛翔する為の

重要な楽曲詰まった“神記録”!!

マイケル・シェンカーの2007年から2017年までに

リリースしたスタジオ音源と

ライヴ音源をそれぞれ収めた
2枚組のベスト・アルバム!!

神記録

MICHAEL SCHENKER
(マイケル・シェンカー)

神記録 しんきろく
~ア・ディケイド・オブ・ザ・マッド・アクスマン
A DECADE OF THE MAD AXEMAN

2018年2月28日リリース

日本盤のみBlu-spec CD仕様
KICP-1897~8(CD 2枚組)/¥3,300+税

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DISC-1:The Studio Recordings スタジオ・ベスト

01. I Want You(2007)
アイ・ウォント・ユー
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Don Airey/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
02. A Night To Remember(2007)
ア・ナイト・トゥ・リメンバー
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Don Airey/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
03. The Cross Of Crosses(2007)
ザ・クロス・オブ・クロッシズ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Don Airey/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
04. Ride On My Way(2007)
ライド・オン・マイ・ウェイ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Don Airey/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
05. Miss Claustrophobia(2011)
ミス・クロストロフォビア
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Michael Voss/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Pete Way/Drums: Herman Rarebell]
06. Before The Devil Knows You’re Dead(2011)
ビフォア・ザ・デヴィル・ノウズ・ユア・デッド
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Elliott ‘Dean’ Rubinson/Drums: Brian Tichy]
07. Storming In(2011)
ストーミング・イン
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Michael Voss/
Bass: Chris Glen/Drums: Chris Slade]
08. How Long
(3 Generations Guitar Battle Version)(2011)
ハウ・ロング
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Michael Voss/Bass: Neil Murray/
Drums: Simon Phillips/Special Guests: Leslie West, Michael Amott]
09. Lord Of The Lost And Lonely(2013)
ロード・オブ・ザ・ロスト・アンド・ロンリー
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
10. To Live For The King(2013)
トゥ・リヴ・フォー・ザ・キング
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
11. Land Of Thunder(2013)
ランド・オブ・サンダー
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
12. Black Moon Rising(2013)
ブラック・ムーン・ライジング
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
13.Live And Let Live(2014)
リヴ・アンド・レット・リヴ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
14. Rock City(2014)
ロック・シティ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
15. Saviour Machine(2014)
セイヴィア・マシーン
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
16. Bulletproof(2014)
ブレットプルーフ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]

『A DECADE OF MAD AXEMAN』[DISC-1:スタジオ・ベスト]解説

振り返ってみれば、2007年はマイケルにとって大きなターニング・ポイントとなった年だった。前年の11月にここ日本で起こった職場放棄事件を例に出すまでもなく、それから遡ること8年前のUFO在籍時の同様の一件以来、長きに亘ってマイケルの精神状態は不安定な中にあり、周囲の彼に対する反応も半ば匙を投げたような状況にあったことは否定できない。しかし、土俵際に追いつめられたマイケルはここで心機一転、それまでのスタッフを一新すると共に、自身のキャリアを整理すべく、明確なヴィジョンの元に精力的かつ充実した創作活動を展開するようになる。果たしてその背景に何があったのかは「神のみぞ知る」ところなのだが、生まれ変わったマイケルはそれ以降、コンスタントに上質なスタジオ作品をリリース。[DISC1]には、それらからの楽曲がコンパイルされている。

冒頭の4曲(①②③④)はMSGの初代ヴォーカリスト、ゲイリー・バーデンとタッグを組んだ『IN THE MIDST OF BEAUTY』(2008年)収録曲。2006年発表のMSG25周年作品『TALES OF ROCK ’N’ ROLL』で久々の共演を果たしたことで、改めて相性の良さを痛感してのリユニオンだったが、そんな至高のケミストリーはここでも存分に堪能することが可能だ。マイケル奏でるシンプルなバッキングに乗ったゲイリーの粘着質なヴォーカル・ライン、そしてそれに呼応するように充分なタメを効かせて紡がれる扇情的なリード・プレイ……これぞまさに我々がMSGに求めていたものであり、本作以前の10年間には聴くことのできなかったサウンドと言っていい。なお、翌2009年にマイケルとゲイリーはアコースティック作品『GIPSY LADY』を発表しているので、興味のある方はそちらも是非ご一聴を。

ゲイリーとの活動を通してMSGのキャリアに一段落着けたマイケルは、続いて自身の功績を振り返り、そこで培った音楽を次の世代に伝えることに興味を移して行く。そんなコンセプトの元に制作されたのが、2011年発表の『TEMPLE OF ROCK』だ。マイケルのソロ名義による作品ということもあり、ルドルフ・シェンカー(g)、カーマイン・アピス(ds)など縁のあるゲスト・ミュージシャンを多数招いたことでも話題となった本作からは⑤⑥⑦⑧を収録。とりわけ⑧は、マイケルが多大な影響を受けたMOUNTAINのレズリー・ウェスト(g)と、マイケルからの影響を公言するARCH ENEMYのマイケル・アモット(g)が客演。三世代に跨がる“ギター・ロックの伝承”という作品コンセプトを分かりやすい形で体現したナンバーとなっている。

その後、バンド・メンバーを都度入れ替えながら『TEMPLE OF ROCK』に伴うツアーを行なったマイケルは、ドゥギー・ホワイト(vo)、フランシス・ブッフホルツ(b)、ハーマン・ラレベル(ds)、ウェイン・フィンドレイ(key, g)というラインナップに手応えを感じ、新バンドのMICHAEL SCHENKER’S TEMPLE OF ROCK(以下TEMPLE OF ROCK)を結成。その第1弾作品『BRIDGE THE GAP』(2013年)からは⑨⑩⑪⑫、2016年発表の第2弾作品『SPIRIT ON A MISSION』からは⑬⑭⑮⑯が収録されている。これらを聴けば、’90年代後半から’00年代前半に発表されたマイケル作品からは感じられなかったパッションとプレイのキレが完全復活を遂げていることが体感できるはずだ。そして、それを促した元SCORPIONSのリズム隊による疾走感溢れるパフォーマンスも見逃せない。先のゲイリー・バーデン然り、ハーマン&フランシス然り、気心の知れたミュージシャン達とのコラボレーションを通じて、再び安定した精神状態と若かりし日の活力を取り戻してきたここ10年のマイケルの道程が、[DISC1]の収録曲に凝縮されているのである。

平井 毅(ヤング・ギター編集部)

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DISC-2:The Live Recordings ライヴ・ベスト

01. Welcome Howl(Tokyo 2010)
ウェルカム・ハウル
[Guitar: Michael Schenker]
02. Let Sleeping Dogs Lie(Tokyo 2010)
スリーピング・ドッグ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
03. Rock My Nights Away(Tokyo 2010)
ロック・マイ・ナイツ・アウェイ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
04. Attack Of The Mad Axeman(Tokyo 2010)
アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Neil Murray/Drums: Simon Phillips]
05. Rock You Like A Hurricane
(High Voltage Festival 2011)
ロック・ユー・ライク・ア・ハリケーン
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Michael Voss/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Elliott ‘Dean’ Rubinson/Drums: Herman Rarebell/Special Guest: Rudolf Schenker]
06. Hanging On(High Voltage Festival 2011)
ハンギング・オン
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Michael Voss/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Elliott ‘Dean’ Rubinson/Drums: Herman Rarebell/Special Guest: Rudolf Schenker]
07. Doctor Doctor(High Voltage Festival 2011)
ドクター・ドクター
Guitar: Michael Schenker
[Vocals: Jeff Scott Soto, Michael Voss, Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Elliott ‘Dean’ Rubinson/Drums: Herman Rarebell/Special Guests: Rudolf Schenker, Pete Way]
08. Armed And Ready(Tilburg 2012)
アームド・アンド・レディ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
09. Rock Bottom(Tilburg 2012)
ロック・ボトム
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
10. Horizons(Madrid 2015)
ホライズンズ
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
11. Lights Out(Madrid 2015)
ライツ・アウト
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
12. Vigilante Man(Madrid 2015)
ヴィジランテ・マン
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Doogie White/Keyboards: Wayne Findlay/
Bass: Francis Buchholz/Drums: Herman Rarebell]
13. Desert Song(Tokyo 2016)
デザート・ソング
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Graham Bonnet/Keyboards: Steve Mann/
Bass: Chris Glen/Drums: Ted McKenna]
14. Love Is Not A Game(Tokyo 2016)
ラヴ・イズ・ノット・ア・ゲーム
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Graham Bonnet/Keyboards: Steve Mann/
Bass: Chris Glen/Drums: Ted McKenna]
15. Doctor Doctor(Tokyo 2016)
ドクター・ドクター
[Guitar: Michael Schenker/Vocals: Gary Barden, Graham Bonnet, Robin McAuley/
Keyboards: Steve Mann/Bass: Chris Glen/Drums: Ted McKenna]

『A DECADE OF MAD AXEMAN』[DISC-2:ライヴ・ベスト]解説

2008年、『IN THE MIDST OF BEAUTY』をリリースしたマイケルは、フロントマンにゲイリーをフィーチュアしつつも、アルバムに参加していたニール・マーレイ(b)&サイモン・フィリップス(ds)ではなく、クリン・グレン(b)&テッド・マッケンナ(ds)という『ASSAULT ATTACK』(1982年)~『BUILT TO DESTROY』(1983年)期のリズム隊を従えてツアーを実施。このラインナップでのギグは同年、日本でも催され、往年のMSG復活にファンは大いに湧いたものだが、さらなるスペシャルな瞬間はその2年後に待っていた。MSGのデビュー作『THE MICHAEL SCHENKER GROUP』(1980年)のリリースから30周年を迎えた2010年、『IN THE MIDST OF BEAUTY』のリズム隊と共にマイケルは再び日本の地に立ったのだ。ライヴ音源集の[DISC2]には、そんな2010年来日公演の模様を捉えた『THE 30TH ANNIVERSARY CONCERT ? LIVE IN TOKYO』から①②③④を収録。言わずもがなサイモンは『THE MICHAEL SCHENKER GROUP』でプレイしていたドラマーであり、当日会場で①に続いて演奏された「Feels Like A Good Thing」冒頭のリズム・パターンを耳にした筆者は、「アルバムのあの音だ!」と身震いしたものだが、残念ながら本作にはサイモンがスタジオ盤でプレイしていた楽曲は未収録。よって、筆者の感動をここで追体験していただくことは叶わないが、逆に原曲にはサイモンが参加していない②③④を聴いて、「もしもデビュー作以降もサイモンがMSGで叩いていたらこんな感じになっていたのか」と思いを馳せるのも一興だろう。

続く⑤⑥⑦⑧⑨は、2013年作品『LIVE IN EUROPE』からのテイク。⑤⑥⑦は“High Voltage”フェスティヴァル出演時、⑧⑨はオランダのティルブルフ公演からの抜粋で、いかにも『TEMPLE OF ROCK』に伴うツアーらしく、ジェフ・スコット・ソート(vo)やピート・ウェイ(b)、ルドルフ・シェンカーといった豪華ゲストが飛び入りした⑦が聴き所となっている。

なお、⑤⑥⑦はマイケル、ハーマン、ウェインに、マイケル・ヴォス(vo)、エリオット・ルビンソン(b)を加えたメンツ、⑧⑨はヴォーカルとベースをドゥギーとフランシスに替えたメンツによるパフォーマンスだが、後者がその後、TEMPLE OF ROCKというバンドに発展して2枚のアルバムを制作したのは前述の通り。⑩⑪⑫はバンドとしての結束力を強めたTEMPLE OF ROCKの2nd作『SPIRIT ON A MISSION』に伴うツアーを収めた『ON A MISSION - LIVE IN MADRID』(2015年)からのテイクで、⑧⑨よりもバンド然としたエネルギッシュなパフォーマンスが堪能できるに違いない。

同作に伴う日本公演は、かつてMSGに在籍したグラハム・ボネット(vo)のバンドとのカップリングという形で実現したが、このアイデアを発展させたと思われるのが、2016年以降、各地で大成功を収めているプロジェクト、MICHAEL SCHENKER FESTだ。ゲイリー&グラハムに、McAULEY SCHENKER GROUPのロビン・マッコーリーという歴代MSGシンガーを揃えた当プロジェクトは、2016年6月の“Sweden Rock”フェスで初披露され、同年8月に日本上陸、その模様は『LIVE - TOKYO INTERNATIONAL FORUM HALL A』(2017年)にパッケージされた。そこからの⑬ではグラハム、⑭ではロビン、⑮ではゲイリーを含む3人の歌唱をフィーチュア。さらに同プロジェクトによる3月発売の最新スタジオ作では、ドゥギーも加えたカルテット・ヴォーカルが鎬を削っていることがアナウンスされている。

平井 毅(ヤング・ギター編集部)

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